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当院における冠動脈インターベンションについて

(からだとくらし 2012年2月号掲載)

鷹屋直

広島共立病院 循環器内科  鷹 屋  直

 狭心症・心筋梗塞は心臓を栄養する冠動脈が動脈硬化から狭窄・閉塞をおこしておきる疾患です。冠動脈インターベンション(カテーテルを用いた血管内治療の総称)は狭心症・心筋梗塞の多くの患者の生命と生活を助けてきました。当院でも一九八九年から心臓カテーテル検査・冠動脈インターベンションを始めました。
 その基本は経皮的冠動脈バルン(風船)拡張術です

が、最近は薬剤溶出性ステントを使用することがほとんどとなっています。薬剤溶出性ステントはバルンで拡張することで金属の筒が網目状に広がり、血管内の支えとなり、さらにその表面に再狭窄を予防するための薬剤が徐々に放出されるようになったものです。バルン拡張術だけの時にくらべて安全性も再狭窄率も大きく改善してきています。

より患者様の負担の少ない検査・治療へ
 また、心臓カテーテル検査自体も大きく進歩してきています。以前はほとんど大腿動脈(足のつけ根)から穿刺して行っていましたが、この十数年は逆にほとんどの心臓カテーテル検査・冠動脈血管内治療は上肢(手首または肘)からに変わっています。術後の安静時間も短くなり、患者様の負担も大きく減ってきています。当院ではクリティカルパスを使用して、心臓カテーテル検査のみなら二泊三日入院をしていただいています(場合により日帰りも可能です)。

胸の痛みがあったら
医療技術が進歩しても狭心症・心筋梗塞が危険な病気であることには変わりありません。
強い胸の痛みがあった場合は急いで受診することをお勧めします。早く治療が行われるほどよい結果となることがわかっています。

心臓リハビリの重要性
 冠動脈インターベンションは狭心症・心筋梗塞の終わりではなく、始まりです。再発の予防のためより生活習慣の改善をめざした治療が必要です。当院では心臓リハビリを中心とした生活習慣の改善ができるよう手助けをさせていただいています。

心臓CTの時代へ
 最近はCT検査で冠動脈自体の状態を調べることができるようになっています。

専用のCT装置が必要なため当院では他の医療機関と連携して行ってます。「心臓の検査をしてもらいたいけどカテーテルはコワイ」と思われている方は一度御相談下さい。

安全・安心の医療のために…

臨床工学技士  松 原 直 樹

 近年の医療技術の進歩に伴い、医療機器もまた複雑化してきています。私たち臨床工学技士は、医療機器を専門に扱う技術者として、使用から点検・修理まで医療機器に関する業務を一貫して担っています。
 今回のテーマである、冠動脈治療の際にも、様々な医療機器を準備しています。生体情報モニタ(心電図や心拍数、血圧など様々なデータを表示する装置)、血管内超音波診断装置(血管の中からエコーをする装置)、大動脈内バルーンパンピング(心臓のポンプ作用を補助し、心臓の負担を軽減する装置)、除細動器(電気ショックの装置)…
 準備しているからといって、全てを使用するわけではありません。検査だけなのか、治療を行なうのか、患者様の病状によって使用する医療機器は異なってきますが、使用する可能性があるものは、万全の状態で検査・治療に臨んでいます。
 患者様に安心して検査・治療を受けていただけるよう、日々、点検・整備・修理などを行っています。

急性心筋梗塞に襲われて

急性心筋梗塞体験者  金 子 美也子

 急激な胸痛と息苦しさ、左半身は肩から引きずり込まれる様にだるく手を上げる事も出来ない、嘔吐、呼吸困難、何が起こったのかも解らぬまま共立病院へ…。休日でしたが直に先生も来て下さりカテーテルを通し、冠動脈の閉塞した所を拡げて頂くとウソの様に息が通り、まさに生き返ったと思った事です。金属ステントを入れて血管が確保されました。
 三週間余の入院となりましたが、術後十日目位から心臓リハビリを始めました。筋力をつけて心臓の働きを助ける為です、順調に経過し退院後も心リハに三ヶ月通いました。
 三年経ちました、鷹屋先生には二ヶ月毎に診て頂き、服薬、血液検査、エコー、心電図、運動負荷検査などご指導頂き、お守りにとニトロも持っていますが使わぬまま元気に過ごしています。今は週に二日介護の仕事と毎日プールで水中運動や泳ぎを楽しんでいます。先生ありがとうございました。
 これからもどうぞよろしく。