広島共立病院で初期研修を終えて、2020年4月より総合診療プログラム専攻の後期研修中です。(2023年度で後期研修も修了しました)

2018年度研修医
橋本泰志
医師

医学生さんへメッセージ

広島共立病院総合診療科専攻医の橋本です。私は初期研修から引き続き、広島共立病院での勉強を続けています。  共立病院は臨床研修病院としては小規模です。高度な専門分野の治療やマンパワーなど、大病院には敵わない点がいくつもあります。しかし小さな病院だからこそ、患者さんに寄り添った医療を体験するということには長けています。ファーストタッチから治療、そして退院までの(時には退院後の外来までの)一連の流れを経験として積み重ねていくことは、必ず将来につながると思います。指導医の先生方やスタッフの皆さんとの距離も近く、いつでも相談できるのも良い点です。

Q&A

  1. Q.将来何科を志望されていますか?
    A.総合診療科として家庭医などできればと思っています。
  2. Q.担当患者さんは何人くらいですか?
    A.おおむね5~10人くらいでしょうか。
  3. Q.研修医はどんな検査や処置をするんですか?
    A.採血やエコー、中心静脈確保や簡単な縫合など、基本的な領域が中心です。
  4. Q.研修医になりたての頃はどんな体験ができますか?
    A.一般内科として、指導医の先生方から手取り足取り教えてもらえます。
  5. Q.当直は何日くらいありますか?
    A.多くても週1日です。
  6. Q.プライベートも充実していますか?
    A.週末は比較的穏やかに過ごしています。

研修の様子

1年目は院内で内科系を中心にローテ―トします。将来どの診療科を選択することになっても、臨床医として必ず求められる知識を学んでいきます。大学までの勉強とは違う、現場での医療を肌で感じていくことになります。 2年目は外科や産婦人科、精神科、地域医療などのローテートです。院外研修が多くなります。普段とは違う環境での研修で慣れないこともありますが、いつもとは違う視点で医療に触れることで得られることもたくさんあります。個人的には、将来の理想の一つである訪問診療についてじっくりと向き合うことができた地域医療研修がとても良かったです。

スケジュール

1年目:
4-6月内科導入、7-9月麻酔・救急、10,11月消化器、
12,1月循環器・呼吸器、2月小児科、3月糖尿病
2年目:
4月産婦人科(安佐市民病院)、5,6月外科、7,8月地域医療(城北診療所)
9月精神科(児玉病院)、10月内科、11月脳外科、12月緩和ケア、
1月地域療(城北診療所)、2月内科(福島生協病院)、3月内科

経験手技

採血、末梢静脈確保、中心静脈確保、腰椎穿刺、脊髄麻痺、胸腔穿刺、気管挿管、予防接種、腹部エコー、心エコー、胃カメラ、胃透視、転院搬送、病理解剖など
他 内科系でERCP、ESD、TAE、PTCD、胃瘻造設、CAG、PCI、PICCなど介助/見学
外科・産婦人科・脳外科などで手術介助/見学

経験症例

<救急>
401例

<病棟>
179例(院内169例+院外10例 うち死亡20例 最大受持ち11例)
主な病名
消化器:消化管出血(上部・下部)、急性胃腸炎、総胆管結石、上腸間膜動脈症候群、急性肝炎、急性膵炎、肝硬変、食道癌、胃癌、胆管癌、肝細胞癌、膵頭部癌、結腸癌
循環器:大動脈弁閉鎖不全症、大動脈弁狭窄症、僧帽弁閉鎖不全症、慢性心不全、急性心筋梗塞、完全房室ブロック、狭心症、閉塞性動脈硬化症
呼吸器:細菌性肺炎、慢性閉塞性肺疾患、レジオネラ肺炎、肺血栓塞栓症、胸膜炎、気管支喘息、肺癌、間質性肺炎 腎・泌尿器:急性腎不全、急性腎盂腎炎、急性前立腺炎
糖尿病:1型糖尿病、2型糖尿病、高血糖高浸透圧症候群、糖尿病性ケトアシドーシス
外科:急性虫垂炎、急性胆嚢炎、癒着性イレウス、S状結腸軸捻転、結腸憩室穿孔
その他:熱中症、脱水症、髄膜炎(細菌性・ウィルス性)、脊髄損傷、うっ滞性皮膚炎、まむし咬傷、脳梗塞、慢性貧血、伝染性単核症、SIADH、栄養失調、甲状腺機能低下症、喉頭癌、卵巣癌、蜂窩織炎、認知症、双極性障害、統合失調症

<外来>
診療所などで外来診療や往診も複数経験。軽症の急性疾患や慢患フォロー、健診フォローなど

外部研修など

環瀬戸内カンファレンスへの参加
学会発表(日本内科学会中国地方会、日本病院総合診療医学会、YRC)
院内・医師会の災害訓練
各種講演会やセミナーへの参加