『SDH』って知っていますか?
「医療用語」ではありませんが、「SDH」について紹介します。WHO(世界保健機構)が推奨する「HPH=health promotion and healthのservices」の中心的な考え方が「SDH=Social Determinants Of Health」です。「健康の社会的決定要因」と略されます。HPHは、健康増進活動拠点病院のことで、「診断、治療」だけでなく「健康増進に取り組むことも大きな役割」であることが求められています。健康増進に取り組むためには、何が阻害要因か?何が健康づくりを妨げているのか、を知らなければなりません。健康は遺伝子や生活習慣など、生物学的要因だけでなく、「環境」特に「社会的要因」も大きいとするのがSDHの考え方です。 医療費が払えず受診できない方は、「経済的」要因で健康を悪化させます。不規則な勤務をしている方は食事が不規則になり、糖尿病などのリスクあるなど、「労働のあり方」も健康と直結 しています。考えてみれば生活と病気は切っても切れない関係にあります。一人暮らしで認知機能が低下すると、決められた薬を服用できず、病気は悪化するかもしれません。医療機関では、社会的要因に目を向けることを、これまであまりしてきませんでした。住み慣れた地域で最期まで生活できるよう、地域包括ケアの取り組みが社会的に進められている今、医療機関が健康の社会的要因をより早期に発見することが求められています。こんなこと、病院で相談できるの?と思われるようなことでもお気軽にご相談くださいね。