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健康促進はもちろん肥満予防にも関わる、食事と運動の関係

(からだとくらし 2018年11月号掲載)

広島共立病院 栄養科科長・管理栄養士 遠藤由紀子
メディカルフィットネス共立 マネージャー 楠岡 智史

健康に大きく関わる食事。間違った食生活を続けると生活習慣病(糖尿病・高血圧・脂質異常症)を引き起こす可能性があります。生活習慣病とは主に高血圧や脂質異常症、糖尿病を指します。では、生活習慣病を起こしやすい食生活とはどういったものかについてお話しします。

遠藤:生活習慣病は食生活をはじめ、運動不足やストレス、喫煙や過度の飲酒など、生活の中における悪習慣が長年蓄積されて起こるものです。なかでも毎日行う食事は生活習慣病に大きな影響を及ぼします。
食生活は味付け、時間や頻度、食べ方などの好みや習慣が現れ、偏った食事を長期間続けてしまう傾向があります。

楠岡:同じものを食べる家族内での食生活も影響を及ぼします。濃い味付けの家庭で育つと、それが好みの味付けになってしまいがちです。

遠藤:これに思い当たる人は多くいらっしゃると思います。生活習慣病の根源は肥満です。偏った食生活の好みや習慣が、肥満に繋がりやすくなります。

楠岡:肥満予防のために短絡的な食事制限をするのはいかがでしょうか?

遠藤:カロリーは生活を維持するために必要なものなので、無理な制限をすることは危険です。また極端な炭水化物制限などの偏ったカロリー制限は、短期的な効果はあるかもしれませんが、必要な栄養が確保できず、倦怠感やリバウンドのリスクがあります。
摂取カロリーよりも、消費カロリーが上回ると体重減少・肥満予防につながります。体重を1kg落とすために必要なエネルギーは7000kcalと言われています。カロリー制限を行いながら運動と適切な栄養補給によって、消費するカロリーを増やすことが必要です。

楠岡:バランスの良いカロリーコントロールのために、食生活の中で気を付けるポイントやおすすめの食事の摂り方はありますか?

遠藤:昔から言われている「1日3食の食事を摂る」ことが必要です。1食抜かすと他の食事が増える傾向があります。栄養の偏りがないように、1食1食をバランスよく摂取しましょう。
次に、「ゆっくりよく噛んで、野菜から」。野菜から食べることによりお腹が先に満たされ、カロリーの高い肉・魚や炭水化物の摂取が少なくなります。忙しい朝などは、洗うだけで食べられるミニトマトがおすすめです。また、食物繊維を多く含む食品を摂るようにしましょう。薄めの味付けを心掛けるのも大切です。
このほか、食事記録を書いて自分の食事を確認することや、食品カロリー表示や栄養成分を確認するのも良いでしょう。

楠岡:1人暮らしや働いておられる方のカロリー制限は難しくないですか?

遠藤:最近はコンビニ等でも健康志向を意識した商品があります。複数選ぶ場合でも、「おにぎり+蒸し鶏+野菜サラダ」という組み合わせでバランスを整えることができます。

楠岡:食生活と運動のバランスも大切です。空腹時の運動は体に良くないので、空腹感があるならバナナなどを食べてからにしましょう。食後は30分以上空けて運動を。また運動後30分以内にたんぱく質補給のため牛乳を飲むのをおすすめします。

遠藤:食後の運動は栄養が筋肉に使われるので、脂肪が付きにくいとされています。

楠岡:運動の種類も重要です。食前なら有酸素運動、食後ならば筋トレなどの無酸素運動が適しています。高齢の方なら、座ったまま足やかかとを上げ下げするだけも筋トレになります。向こう脛の筋力を上げることが健康維持に必要です。

遠藤:食生活の改善も運動も無理することなく、「運動・栄養・休養」をバランスよく継続的に続けていくことが、生活習慣病予防や肥満予防にとって大切なことです。